お早うございます、ロデニの娘です。今回は胡麻について綴ってみたいと思います。お付き合いください。
生まれ
ごまの原産地はスーダン南部のサバンナ地帯であろうというのが有力な説です。アフリカのサバンナにはおよそ30種の野生種が生息しているそうです。そこからエジプト、地中海を渡って中東を経てインド、中国、そして日本と旅をしたのです。筆者はてっきりチャイナ生まれだと思っていたので意外でした。
歴史
古代エジプトではごまは体に良いとされ薬用利用されていたことがヒエログリフで紹介されています。ナイル川流域で5000年以上前から栽培されていたことも記録されているんです。ミイラ作りの防腐剤として活用されていたり、かのクレオパトラもスキンケアのアイテムとして愛用していたそうです。
日本では縄文時代の遺跡からごまの種子の出土時れがあります。奈良時代には栽培し圧搾してごま油を生産し食用油として調理したり、燈油として使われていました。平安時代の書物にはごまを使ったお菓子や薬用利用について記されています。
栄養素
あんなちびちびですが、種子のすごいところはあれでそこそこのところまでやっていけるだけのものを持っているところです。ご紹介します。
脂質
ごまの約50%は脂質でそのほとんどは不飽和脂肪酸のリノール酸とオレイン酸です。取り過ぎると肥満につながりますが、細胞膜などの身体の構成成分に繋がるため重要な成分です。リノール酸は体内で作られないため食品から摂取する必要のある必須脂肪酸であり、細胞膜の成分として身体の組織の維持や免疫力を高める働きがあります。オレイン酸は善玉コレステロールとも呼ばれるHDLコレステロールを下げずに悪玉LDLコレステロールを下げる働きがあると言われています。
不飽和脂肪酸とは悪玉LDLコレステロールを増加させない作用がある脂肪酸で、体内では合成できないので食品から摂取します。植物や魚の脂に多く含まれています。
タンパク質
筋肉や臓器、髪の毛や皮膚等の主成分として大事な栄養素です。ごまのタンパク質はメチオニンやシステインといった良質のタンパク質で構成されています。メチオニンは必須アミノ酸の一つで解毒作用があり、システインはメラニン色素の産生を抑制する働きがあります。聞いただけで女子が好きそうな内容です。
ビタミン
代謝を係るビタミンB1、B2、,ナイアシン、そしてビタミンEが含まれています。細胞膜の酸化を抑えて有害な過酸化脂質から細胞を守り、「若返りのビタミン」とも言われています。
セサミン
ごま特有の栄養素で、肝臓で作用を受けて抗酸化物質に変化します。抗酸化物質は体の細胞の酸化を抑えたり損傷を修復するといた働きがあります。セサミンは悪玉コレステロールの酸化を防ぎ動脈硬化抑制などへの高い効果があるとされています。さらに肝臓の活性酸素を取り除いたりアルコール分解を促したりもするのでごまはしじみと共に飲んべえの友とも言えるでしょう。
その他にも鉄分や亜鉛なども豊富に含まれているセサミ・シード、スーパーフードです。
摂取法
ごまを使ったレシピはほうれん草の胡麻和えから飲茶のごま団子まで沢山あります。薬味として使ったり中東でよく使われるごまペースト、そしてごま油と利用の仕方は工夫次第です。入院中の病院食で美味しかったごまアイテムをご紹介します。
ごまパン、美味い!
生地もよし、ぷつぷつの食感もよし、大満足の一品でした。
そして入院前にいただいたカップ麺。やり過ぎくらいが筆者的にはちょうど良いです。麺にまとわりつくごまが最高によかったです。スープのフレーバーも筆者好みのひりっと痺れる麻辣で喜びました。エースコックさん、100点満点です。
終わりに
種子(seed)は記述した様にスーパーなのです。積極的に摂取したいものです。市販で売られているゴマも炒りごまでなければ発芽するので植えてみてもいいかもしれません。