アメリカに長いこと住んでいた筆者、たまにこんな質問をいただきます。
このお悩みを持っている全員の方に当てはまるかどうかは分かりませんが、結論は
いつまでも喋れなかった渡米して3、4年
日本で勉強していたのに全然喋れませんでした。ほぼ100%英語しか話さない環境に身を置いたにも関わらず、です。初めはとにかく怖いんです。相手が何を言っているか分からない、聞き取れても誤解していたらどうしよう、聞き取れてもどう応えよう、など、もう地獄でした。
それでも少しずつリスニングはなんとかなってきます。テレビをキャプション付で見たのが功を奏したのだろうと今になって思います。(当時は全然わけが分からずでしたが)
それでも喋れない状態が続きました。どうやって仕事をしていたのか不思議でたまりません。話さないといけない職種ではなかったにしてもとても口数の少ない人間だと思われていたと思います。
メキシコ料理屋でのある夜
毎週末の様に一緒にご飯を食べに行っていたウィリアム氏とダビ。いつものNASDAQがどうだのどこどこのIT企業がどうだのという話にもちろん筆者はついていけませんでした。そんな時、ウィリアム氏がいきなりふってきたんです。
ええと…、と黙っていると優しいダビが説明しようとしたら、
「Stop, let her speak」
いや、いいんですけど、私、とはいかず、中学校レベルの英語をぽつぽつと並べていきます。それにウィリアム氏は辛抱強く耳を傾けてくれていました。
これを機に筆者は態度を改めました。もちろんあの夜からいきなりペラペラになったわけではありませんが、彼のあの言葉がなければずーっと最低限のbroken Englishを喋り続けていただろうと思います。
スピーキングという大変な作業
私たちが話している時私たちの脳みそはフル稼働です。少し分解してみると分かります。
この作業を超ハイスピードでしている脳みそ君、すごい!母語ではない言語でこの作業をしているのならまあ本当に頑張ってくれています。
この作業をものすごい時間すると次第に自動化されてきて「ペラペラスラスラ喋れる」ということになるのです。で、ここで知りたいのがこのものすごい時間の量でしょうか。
ズバリ、3000時間だそうです。
といったように、長期戦なんです。ゆえにその言語を話している国に行くと四六時中その言語を浴び続けるので取得が速いという理論に納得がいくのです。けれどその国にいても母語のコミュニティ圏で生活をしていれば上達は難しいでしょう。
ではどうすればいい?
スピーキングに関してはとにかく誰かと話すのがベストだろうと思います。できるならたくさんの人と話すのがベターとも思います。いろんな人の声、発音、表現方法が体験できるからです。自己紹介はできる、という第一関門突破の方は次の「自分の好きなことを話す」「同じことを相手に質問する」というように話題を広げていきます。
と思われても全然大丈夫です。そこから少しずつ込み入ったセンテンスが作れるようになってきます(文法とボキャブラリーの勉強をしっかりしていれば、です)
過程で思いっきり間違えて、笑ったり恥ずかしい思いを目一杯すると効果的です。そこから這い上がって来れたらあなたもぺらぺら街道まっしぐらだろうと思います。
汲んでもらったり、察してもらったりして相手に言わせるのはもうやめましょう。単語がわからなかったら知っている単語で置き換えて説明したりと色々と手はあります。そこで相手にわかってもらえた時の喜び、達成感は格別です。しっかり味わってください。めちゃくちゃ嬉しいので次また頑張れます。
Good luck!!