「中学英語やり直さないとなぁ」
そう思っている人に朗報です。
数ある参考書の中で筆者が手にとってみて「いいな」という一冊がありましたのでご紹介します。
対象は我ら昭和世代だけでなく、中学英語をおさらいしたい高校生諸君を含む「中学英語があやふやな人」。
この本を読んでドリルをこなしていけば、「こういうことだったのね」と基本的な英語の仕組みが理解できます。
「意味順」式で中学英語をやり直す本


ポイント一つ目:文法用語を使わずに文法を説明
主語、動詞ならともかく、関係副詞、非可算名詞、なんのこっちゃですね。
文法用語は知っていると便利ではあるのですが、「やり直し英語」の対象者、そう、中学卒業してかれこれウン10年の人にはそんな文法用語なんて覚える必要はないのです。
とはいえ、文法の参考書を開くと用語に散りばめられていて、
は?
と、固まってしまうのではないでしょうか?
本書はともすれば何か訳のわからない呪文にも見える文法用語を使わず「ブロック」を使って説明をしてくれています。
ブロックがセンテンスの語順も意味していて(本書では意味順と呼んでいます)、基本的なセンテンスの組み立て方、いわゆる単語の順番を説明しているんですね。
一つ一つのセクションが可視化できるので、列車の車両が繋がっていくようにセンテンスが長くなっていくのが見てます。
現場でよく見かけるのが、センテンスが長くなるといきなり語順が崩れる現象。
ですからセンテンスが短くなりがちで、稚拙に聞こえてしまうんですね。
疑問文の文頭にくる疑問詞(5W1H)を玉手箱と呼んでいるところが秀逸だな、と思いました。5W1Hとは、
- What (何が、何を)
- Who (誰が、誰を)
- Where (どこで、どこへ)
- When (いつ)
- Why (なぜ)
- How (どのように)
です。
読みっぱなしにさせないドリルで復習

大人学習者のあるあるが、勉強したことをしただけで、フォローアップしないこと。
あわよくば次のオンライン英会話レッスンで使えればなあ、程度でしょう。
運良く使えればいいですが、百発百中とはいかないのが現実です。
そして忘れていく…。
本書にはチャプターごとに復習を促すドリルがあって、ちゃんと理解できているか、応用がきくか確認できるんですね。
ストーリー性がある


登場人物のジョンは日本に来たアメリカ人留学生。
お世話になっているホストファミリーの田中家の皆さんとのやりとりがセンテンスの例文になっていて、現実に使えそうな場面がたくさん取り入れられています。
見た目が若くて学生と間違われる先生のリサも絡めてジョンと田中さん家のたけしとの大学生活の一コマ一コマがドリル問題として秀逸に取り入れられています。
QRコードから音声もダウンロードできるので文字と音を結びつけて進めていくとリスニング力も養われていきますよ(とても大事です)。
終わりに
「意味順」式で中学英語をやり直す本はこんな人にオススメです。
- 中学英語があやふやな人
- やらないといけないとわかっているけど文法用語に苦手意識のある人
- できるだけ楽しく学習したい人
A4サイズは持ち歩きに少し不便ですが、どこか落ち着いて「さてと、」と開きたい一冊です。
ジョンの大冒険と一緒に中学英語をやり直しましょう!(本書の終盤ではホロっとくる場面も有り)