AIの進化で検索エンジンは常に「オススメ」「関連記事」を提案してくれます。便利ですが自分で新しい分野を検索しない限り視野に偏りが伴うのも現状ではないでしょうか?
たまに賢いAIによってお勧めされた「あまり関連性のないようで実は関連がある」情報が紛れ込んだ時は本当に棚ぼた、ラッキーなのかもしれません。
そんな中書店に足を向けてみましょう。そしてちょっとウロウロしてみるのです。自分が絶対買わないであろうカテゴリーのセクションに行くと少し「外の世界」が見えてくるかもしれません。
世界情勢や金融経済といった新聞やニュースで取り上げられるようなデカいことではなく、世の中の人が一体どんな考えを求めているか?を知るのにはやはり「話題の本」をみるのが一番だろうと思います。話題になる、ということはみんなが噂してる、興味を持っているということだからです。
マーケティングの観点から
本屋さんもビジネスですから売れる本をプライムスポットに置きたいのはお分かりだと思います。入り口から一番はじめにドーンと積み重なっているのが「話題の本」=「ホットな本」です。そこで今多くの人が関心を寄せているトピックが観察できるでしょう。
そして各分野の棚で目の高さにディスプレイされているのが「売れ筋の本」。たくさんのレビューなどもあり人気の高い本とされています。売れ筋の本は放っておいても売れる、という考え方ではだめなのです。お客様が買いやすいように置くのが良いビジネスモデルとも言えるでしょう。
今筆者が読んでいる本もそのポジションを占領していたのでたくさんの人によって関心が寄せられているのだな、と納得しました。
本、といえども商品ですから大きさ、厚さ、色やフォントを含むデザインなど本のコンテンツにあったもので構成されているのですが、気が付いたのは全体的に柔らかいイメージが多いな、ということです。
手書きのようなフォントはもちろん、パステルカラーやわざとひらがなを用いたタイトルや著者の名前などです。本という敷居の高さを下げて読みやすくしているのかな?と思いました。それとも読者の大半が女性なのかな?
次に気がついたのが「0から学べる〇〇」「〇〇歳からのやり直しほにゃらら」という系の本が多いということです。Japan人の学問への欲求、追求には脱帽です。

そんな中筆者の目に入った本たち


赤ずきん、ピノキオ拾って死体と出会う。
非常に好奇心をそそらせるタイトルです。ネットの世界では「放送禁止用語」となっている言葉をガツンとタイトルにぶっ込むところが書籍の強みなのかもしれません。
グリム童話が実はホラー系だったということは結構世に知れ渡っているので特にめっちゃオリジナル!というわけではないのですが、敢えてミステリーと掛け合わせたというところがフレッシュです。
帯には「第二弾」とデカくあるので大好評に違いありません。読者も待ってましたとばかりに手に取るでしょう。表紙のイラストも本の中の世界観を一目でイメージさせてくれるのでいいな、と思いました。
試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。
優しい色彩とタイトルのフォントがほんの少しの切なさや真っ直ぐ感を表しつつも帯のフォントが心の奥底にある本音に問いかける手書き。よー出来とる。
これ洋服屋さんと美容院に置くと売れるかも?
昨今晩婚だの少子化だの言われていて、出会いを求めない、恋愛に興味を持たない人(若者)が増えていると年寄りは大きなお世話で議論していると思うのですが、この本がサブプライムスポットに陳列されているのをみて「そんなことないんだな」と思いました。
「自分のために綺麗になるのよ!」と啓蒙する意見もありますが、でも「女ごごろ」の根底にあるものは「新しい服を買ったり髪を切った後思い出す人」っつうのがあるんです。それは新しくなった自分と仲良くなってくれるかもしれない想いを寄せている人かもしれないし、想いが届かずその気持ちを整理するために髪を切ったり。
恋愛攻略本で疲れ切った女子が手に取るのだろうと思いました。
終わりに
筆者もそうなのですが、引きこもると情報がインターネットや地上波に頼らざるを得なくなってしまいます。それはそれで自分ワールドが出来上がっていいのです。けれどなんか最近つまんないな、と思われたら書店に足を運んでみてはどうでしょう。少し「外の世界」が見えてくるかもしれません。
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