こんにちは、ロデニの娘です。今朝こんなニュースが目に止まったのでご紹介したいと思います。広島の回転寿司がレーンを撤廃し始めた、というニュースです。お付き合いください。
世界のスシ
世界中で愛されている寿司、どこの国に行ってもスシと呼ばれるみんな大好きな日本を代表する食べ物です。回転寿司の歴史は長く、1958年に東大阪市に本店を構える「元禄寿司」さんの創業者白石義明氏によって発明されました。白石氏はビール工場のベルトコンベアからヒントを得たといいます。
元禄寿司を運営する元禄産業は回転寿司のコンベアで特許を取り、同じくして飲食店につけるための「廻る」「回転」などの名称も商品登録しました。それ以降、回転寿司を経営するのであれば元禄寿司と営業権を契約しなければいけませんでした。(ここの弁護士さん敏腕ですね!)コンベアの特許が切れると次々に新しい回転寿司がビジネスを立ち上げていったそうです。
特許権の存続期間は特許出願の日から20年です。
回転寿司の誕生は、敷居の高い寿司屋からものすごいブーイングがあったのを覚えています。ズバリ「邪道」だと。しかしどうでしょうか?回転寿司が庶民に寿司へのアクセスを改善したのは誰もが認めることです。そして海外でもたくさんの回転寿司があり、エンターテイメントとしても人気を博しています。まさにthink outside of boxのとても良い例でしょう。
回らなくなった回転寿司
新型コロナウイルス対策として沢山の回転寿司は注文分を手渡しにしたり、注文分をタグなどをつけてコンベアで配達という形を取っています。イコール「流しの皿」はほとんどないのではないでしょうか?来るぞ来るぞと待ち構えるあれが回転寿司の最大の売り物だったのにそれがなくなってしまっては回転寿司に来る意味がない、というコメントを漏らす方もいるかと思うのです。お寿司を気軽にワイワイ取って食べる、がお客様がしたいのです。ではなぜそれをなくしてしまうのでしょうか?
廃棄への対策
ぐるぐる回っている誰も手をつけないお皿は閉店後廃棄されます。必要な分だけ作るようになって廃棄が減り、従業員の働き方改革も進んだとコメントするのは「すし鮮」さんを展開する鮮コーポレーションさん。広島山口2県で店舗を6つ展開する「のん太鮨」さんは全店レーンを停止、廃棄が減って利益率が5〜8%改善、止まったレーンを小物や商品を置く場所にしているそうです。
従業員の賄いというにも量が多いのでしょう。食品廃棄は飲食業の大きな悩みです。それが改善されるのならレーンを止めるのも仕方がないという訳です。
一方で
さっと取れる気軽さやエンターテイメント性を重視する「しーじゃっく」「すし弁慶」さん。レーンは稼働し、お客様を楽しませています。ホスピタリティはビジネスにおいてとても大切な要素です。回転寿司は回ってなんぼ、なのです。
終わりに
先の帰国時まむしさんと回転寿司に行って、二人が、
と声を揃えて言ったのを思い出しました。「あれがないとね〜」とか言いつつもしっかり食べて満足したのですが、やはり注文が来なかったり遅かったり、少々のトラブルはありました。
全回転寿司がレーンを止めたわけではないのでお好きなところで楽しく食べれば良いのでは、と考えさせらた出来事でした。皆さんはどちらに行きたいですか?
昔なにかのテレビ番組でやってたのを思い出して検索してみたら、はい出てきました。便利な世の中です。「所さんの目がテン」で、”回転ずしが回っている訳”を特集しており、「回っている寿司を見ると食欲がわく」というものでした。いろんなお寿司がくるくる回ってやってきては過ぎ去り、を見ているとあれも食べたいこれも食べたいと食欲がわくんだそう。それに加え、欲しいものを目で追い、思わず手に取ってしまうという狩猟本能を刺激する要素もあるということでした。なんということでしょう、農耕民族じゃぽんにひっそり潜んでいた狩猟本能をかきたてさせられていたとは。とにかく、回っているお寿司をそーっと取る瞬間が好きです。こないだやっていたテレビ番組では、コンベアに皿を置いた瞬間お店の大将がピンマイクで「はい!えんがわ流したて~~~!!!」て叫んでました。これ、いい案。
ちなみに、どこの国に行っても「スシ」だとわしも思っていましたが、ドイツ人の甥っ子たちは「ズシ」と呼んでいました。ドイツ語でSの発音はZだもんね。
「ズジ」にはならないんですね。わしドイツ語よー知らんけ。Zをツって読むことくらいしか知らないのです。でも〇〇ずしっていうし。
ほ〜っとうなずかされる理由ですね。確かに、あれもこれも食べたくなります。そこまでの心理作戦が隠されていたのですね。じゃぽん人ゆえに回転寿司で狩猟民族に戻るとは、なんとも誇らしいことではありませんか。流したてのえんがわの壮絶戦が目に浮かびます。今度は回る回転寿司に行きましょう。