CULTURE

【郷土料理】新潟県魚沼地方発祥のへぎそばをいただきました。からしを用意してください。

へぎそばとは、つなぎに布海苔(ふのり)という海藻を使ったそばをへぎと呼ばれる器に一口で食べられる量を丸めて盛り付けがされる新潟県の郷土料理です。

新潟県魚沼地方(うおぬま地方)

日本海に面する新潟県。豪雪地帯、美味しいお米や日本酒の産地として知られているのですが、へぎそばが作られる魚沼地方は新潟県の南東部に位置します。ですので日本海に面していません

そんなところが布海苔という海藻を使ってそばを作るとは、筆者的には少し意外でした。想像していたのは海に面した海藻の取れる場所だったからです。けれど海に面した県の内陸ゆえに海側で採取した海藻を乾燥させて内陸へと伝えたのだろうと思います。

乾燥された布海苔は海藻サラダのような見た目で、水に戻して使われます。

布海苔はお味噌汁の具など、食材として使われる一方で「天然糊」として古くから利用されています。織物の糊付けなどに使われていたそうです。ですからおそばのつなぎとして用いられたのでしょうね。

へぎそばの特徴

他のおそばにはないしこしことした喉越しの良い食感がへぎそばの魅力でしょう。筆者の近所の出雲そばに上質なフリーズドライ製法のカップ麺を彷彿させるようなつるんとしたものはありません(ディスってはいません)。これは布海苔をつなぎとして使っているからだそうです。

へぎそば

海藻がつなぎ、が謳い文句なのでマリーンな風味かな?と想像しましたが、個人的には特に潮っぽい味でもなかったです。

作り方は至って普通のおそばと同じでたっぷりの湯を沸かし、お蕎麦を4分ほど泳がせます。

湯掻かれているへぎそば

茹で上がったら冷水でしっかり洗います。寒い日にするととても手が悴むので注意しましょう。

本来でしたらへぎと呼ばれる四角い器に一口サイズを丸めて盛っていくのですが、瀬戸内海人はそんなことをしませんでした。普通にざるにとってそこからおつゆの入ったお椀に取ります。

茹で上がって、お椀に寄せられたへぎそば

よくネットでは「へぎそばなぜ緑?」と出るのですが、筆者的には白かも。うっすら緑は見受けられますが、よもぎもちのような濃い緑ではありません。これは布海苔の色素からほんのりグリーンのおそばとなるようです。

いただいたへぎそばセットの説明書を読むと、へぎそばはわさびではなくからしを使うそうです。なかなか合います。新しい発見で、ハマりそうです。

からしが乗っかっているへごそば
ポイントは上に乗っけること。おつゆに解いてはいけません。

終わりに

麺好きにはとても喜びな発見でした。しこしこ麺が好きな人には自信を持ってお勧めできます。

わざわざ新潟に行かなくても、わざわざご当地に行かれなくてもご当地ものが味わえるなんて便利な世の中ですね。ポチればやってくる、地方の人間には有難いことです。

少し前までは店舗が進出しない限り無理だった有名店やメディアで紹介された味が楽しめる昨今、筆者の引きこもり症が再発しそうです。けれど、お天気も良くなってきているのでいつかへぎそばを新潟県に食べに行きたいとも思うのでした。

ABOUT ME
ロデニの娘
広島県出身。1996年日本脱出、在米期間20余年に終止符を打ちトルコへ引っ越す。2022年1月に緊急帰国、同年7月末にトルコへ戻るが2ヶ月後9月末に再度日本へ舞い戻り。2023年年明けに子宮卵巣全摘手術を受ける。気がつけば人生半分以上海外で生活してきた昭和からアップデートできていない人。水瓶座のA型。スープと麺類大好き。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA